DeepSeekが大幅値上げ

DeepSeekが大幅値上げ

AIの利用料金が下がり続けるなか、あえて逆へ動いた企業があります。中国のDeepSeekは、AIを外部から使うためのAPI料金を大幅に値上げしました。日本時間の2026年8月17日午前1時から、時間帯によって料金が変わる「ピーク・オフピーク制」を導入します。混み合う時間帯は料金が上がり、モデルによっては従来の数倍に達します。値下げ競争が続く業界のなかで、目を引く動きです。

【出典元】DeepSeek 公式X「API pricing update」

時間帯で料金が変わる仕組み

今回の目玉は、時間帯別の料金です。利用が集中するピーク時間帯は高く、それ以外のオフピークは安くなります。オフピークの料金は、ピーク時のちょうど半額に設定されています。

ピークにあたるのは、日本時間で午前10時〜午後1時午後3時〜午後7時です。DeepSeekはこの仕組みについて「資源をより合理的に配分するため。実際の利用に応じてタスクを分散するよう促す」と説明しています。急がない処理を安い時間帯に回してほしい、という狙いです。

出力は最大で従来の数倍に

気になる値上げ幅を見てみます。対象は「V4-Pro」と「V4-Flash」の2モデルです。100万トークン(AIが扱う文字のかたまりの単位)あたりの料金は次のとおりです。

モデルピーク(入力/出力)オフピーク(入力/出力)
V4-Pro$1.32 / $3.96$0.66 / $1.98
V4-Flash$0.44 / $1.32$0.22 / $0.66

V4-Proの出力は、5月からの割引価格(100万トークンあたり$0.87)と比べ、ピーク時で約4.5倍になります。入力のキャッシュ利用など一部の項目では、最大でおよそ12倍まで上がるケースもあります。オフピークでも従来より高く、全体として明確な値上げです。

値上げは新モデル公開に合わせて

この改定は、DeepSeekの新モデル「V4-Pro」正式版の公開に合わせて行われました。V4-ProはAPIのほか、DeepSeekのアプリやサイトの「エキスパートモード」でも使えます。

性能を上げた新モデルの提供と引き換えに、価格を引き上げた形です。AI各社が競って料金を下げるなかでの値上げは、高性能なAIを動かすコスト(計算資源)の重さを示しているともいえます。安さだけでは競争が続かない、という現実がのぞきます。

利用者が取るべき対応

DeepSeekのAPIを使っている開発者や企業は、コスト管理の見直しが必要になります。特に意識したいのは次の点です。

  • 急がない処理はオフピークの時間帯に回すと、料金を半分に抑えられる
  • 大量に使う場合は、値上げ後の料金で月額コストを試算し直す
  • 用途によっては、他社モデルとの比較検討も選択肢になる

時間帯を意識して使い分ければ、値上げの影響をある程度和らげられます。

まとめ

DeepSeekのAPI値上げは、時間帯別料金の導入という新しい形で、業界の値下げ競争に逆行する動きです。V4-Proの出力はピーク時で従来の約4.5倍、項目によっては最大約12倍に達します。新モデルの公開と引き換えとはいえ、利用者にとっては負担増です。オフピークへの分散や他社比較など、コストを見直すきっかけになりそうです。AIの価格がどこまで下がり、どこで反転するのか、各社の動きを見極める時期に入っています。

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