【実用例も】ChatGPT「エージェントモード」 AIが自動でタスクをこなす次世代機能
OpenAIが2025年7月に発表した「ChatGPT エージェントモード」は、対話AIを“実行するAI”へと進化させた革新的な機能です。ウェブ操作、資料作成、外部サービス連携まで、AIが仮想環境内でタスクを計画・実行し、成果物として返してくれるこの機能は、ビジネスから日常生活まで幅広く活用できます。本記事では、基本的な仕組みから機能や使い方・実用例、安全性・注意点などもご紹介します。
◼︎エージェントモードの主な3つの機能
①ウェブ操作・フォーム記入も可能に
②ファイル生成やスライド作成の自動化
③他サービスとの連携と実用例
【参考】https://openai.com/ja-JP/index/introducing-chatgpt-agent/
目次
- 1. ChatGPT エージェントモード:情報収集から処理・ファイル生成まで自動化
- 従来との違い:チャットから“実行”へ進化
- どうやって動くの?仮想PCと自動タスク処理
- 2. エージェントモードの主な3つの機能
- ①ウェブ操作・フォーム記入も可能に
- ②ファイル生成やスライド作成の自動化
- ③他サービスとの連携と実用例
- 3. 使い方と対応プラン
- 利用するには?有効化の手順
- 無料プランでは使える?プラン別の制限
- 4. どんな場面で使える?3つのユースケース紹介
- ①ビジネス資料の自動作成
- ②日常生活の計画・買い物サポート
- ③情報収集+レポート出力まで完結
- 5. 安全性と注意点
- ユーザーの許可が必要な操作とは
- 使えないサイトや制限がある場面
- セキュリティリスクへの対策
- 6. 実際に使ってみた感想
- 7. まとめ
ChatGPT エージェントモード:情報収集から処理・ファイル生成まで自動化
従来との違い:チャットから“実行”へ進化
エージェントモードでは、ChatGPTが単に答えるだけでなく、情報収集から処理、ファイル生成までを一貫して自動でこなします。これにより、タスクの完了まで人間の手を介さずに済むようになり、「AIに任せる」が現実のものとなりました。
どうやって動くの?仮想PCと自動タスク処理
AIは仮想環境上で、ターミナル操作やWebブラウジング、ドキュメント作成といった一連の作業を自動実行。使用されるツール群(Operator、Deep Researchなど)はOpenAI独自の技術で、状況に応じて最適なツールが自動的に選ばれます。
エージェントモードの主な3つの機能
①ウェブ操作・フォーム記入も可能に
検索やクリック、ログイン、データの入力といった一般的なブラウザ操作をAIが自動化します。たとえば、ECサイトでの価格調査やSNSアカウントの分析などが可能です。
②ファイル生成やスライド作成の自動化
調査レポートをもとにしたスライド作成、収集データのスプレッドシート化など、オフィスワークの自動化に最適。人手では数時間かかる作業を数分で完了します。
③他サービスとの連携と実用例
Gmailでのメール整理、カレンダー確認、GitHubでのタスクレビューなど、外部サービスと連携して業務効率を大幅に向上させます。
使い方と対応プラン

利用するには?有効化の手順
ChatGPTの画面から「エージェントモード」を選ぶか、チャットで「/agent」と入力することで利用開始できます。途中でモード切り替えも可能です。
無料プランでは使える?プラン別の制限
現時点では「Proプラン(月400クエリ)」と「Plus / Teamプラン(月40クエリ)」のみで利用可能です。Freeプランは非対応となっています。
どんな場面で使える?3つのユースケース紹介
①ビジネス資料の自動作成
競合他社の情報収集からプレゼン資料作成までをAIに任せることで、調査・構成・出力がすべて完了。資料作成にかかる手間が大幅に削減されます。
②日常生活の計画・買い物サポート
「朝食の献立を考えて材料を買う」「旅行計画を立てる」など、日常の複数タスクをAIがまとめて処理。個人の時間管理にも活用できます。
③情報収集+レポート出力まで完結
ニュースの要約、都市別の物価比較、学習テーマのレポートなど、調査から出力までの一連を一括で処理。学生や研究職にも有用です。
【Aibrary編集部が聞いた、エージェントモード実用例】
他社様から実用例をお伺いして印象的だったのは、買取店を営んでいる企業様で、商品の毎月の買取相場を調査・リスト化する際にエージェントモードを使用していることでした。
社内だけでなく競合他社も含めた買取額を出すため、調査だけでも時間がかかっていたとのこと。そこで、試しに「調査→相場計算→リスト(スプレッドシート記入)」を一括してAIエージェントで行わせてみたところ、最終チェックなどは必要なものの、大きな間違いなどもなかったためエージェントモードを活用することにしたそうです。
しかしながら、AI任せだと必ず調査してほしいところをしないケースもあるため、事前にプロンプトとして指定しているなどの工夫も見られました。
また、スプレッドシートへの記入も、列・行もしっかりと把握して記入してくれるそうで、エージェントモードのおかげで相場調査・リスト化の手間が省けているとのことでした。
安全性と注意点
ユーザーの許可が必要な操作とは
購入・送信・スクリプト実行など、リスクを伴う行為では必ずユーザーの明示的な許可を求めます。勝手に動作することはありません。
使えないサイトや制限がある場面
一部の大手サイト(例:Amazon)はボット対策が厳しく、ログインや購入がブロックされることがあります。これは仕様上の制限です。
セキュリティリスクへの対策
CAPTCHA突破能力が報じられたことを受け、OpenAIはプロンプト制御や拒否トレーニングを強化。また、重大リスクを検出する分類器も導入されています。
実際に使ってみた感想
Aibrary編集部でも、ChatGPTにエージェントモードが導入されてすぐに使ってみました。時間が経つとSNSなどでは不評の声も見受けられたのですが、複雑な作業でなければ使用していきたいと思うほどです。
先にご紹介した買取相場の例のように、調査・計算・記入といった作業ができるのであれば、単純作業はもちろんできると思います。なにより、自然言語で自動化できることはAI初心者さんやエンジニアではない方も使いやすいと思いました。
- GASを組んだことがない方
- n8nやDifyなどのノーコードツールも使いこなせるか不安な方
- ノーコードツールを使うほどの作業なのかな?(月額払うほどなのか)と感じる方
上記のような方は、一旦ChatGPTのエージェントモードを触ってみるのもおすすめです。
まとめ
ChatGPT エージェントモードは、AIが自律的にタスクを実行するという未来を現実のものにしました。対話だけでなく、ウェブ操作、ドキュメント作成、サービス連携までをAIが一括処理できるこの機能は、ビジネスの効率化から日常生活の支援まで幅広く活躍します。ただし、プラン制限や一部サイトの対応不可などの注意点もあります。今後、さらに進化するエージェント型AIの第一歩として、ぜひ活用してみてください。