ChatGPTが大幅進化【2025年8月アップデート】GPT‑5全面展開と連携・対話機能の強化

OpenAIは2025年8月、ChatGPTに対して一連の重要なアップデートを実施した。GPT‑5の全プラン展開を皮切りに、ユーザー体験を柔軟にする機能追加や、外部サービスとの連携強化、表現スタイルの最適化などが順次行われた。
◆8月アップデート一覧
日付 | アップデート内容 |
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8月7日 | GPT‑5 全プラン展開、旧モデル廃止、パーソナリティ・カラー選択、Voice刷新 |
8月8日 | Free向け画像生成の効率改善 |
8月11日 | Plus/Pro 向け新コネクタ対応(Box、Notion など) |
8月12日 | GPT‑5モード選択/Googleコネクタ(Pro) |
8月13日 | Plusユーザー向けGoogle連携開始 |
8月15日 | GPT‑5の応答トーンを親しみやすく調整 |
【出典】https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
8月7日:GPT‑5が全プランに展開、旧モデルは廃止へ
GPT‑5がChatGPTの標準モデルとして、Free、Plus、Pro、Teamのすべてのプランで利用可能となった。これにより、旧モデル(GPT‑4o、GPT‑4.1、GPT‑4.5、o4-miniなど)は廃止され、過去のチャットも自動でGPT‑5系列に置き換えられる。
同日、ChatGPTには新たなパーソナリティ機能も導入され、ユーザーは「皮肉屋」「ロボット」「聞き上手」「オタク」など、4種のキャラクターから選べるように。さらにUIのアクセントカラー設定や、音声対話の刷新も実施。旧Voiceモードは今後30日以内に統合される。
8月8日:Freeユーザー向け画像生成が効率化
画像生成機能に小規模な改善が入り、Freeユーザーでもより効率よく画像が作成できるようになった。これにより、従来よりスムーズなビジュアル活用が期待される。
8月11日:Plus/Pro向けコネクタ拡充
Plusユーザーには Box、Canva、Dropbox、Notion など、Proユーザーには Microsoft Teams や GitHub など、多様なツールとの接続が可能に。これらのコネクタは、チャット内での検索や参照に活用できる。なお、EEA(欧州経済領域)、スイス、英国は対象外。
8月12日:GPT‑5の処理モード切り替えとGoogle連携(Pro向け)
GPT‑5は「Auto(自動)」「Fast(高速)」「Thinking(高精度)」という3つの処理モードから選べるようになった。ProおよびTeamプランでは、さらに精度を高めた「GPT‑5 Thinking Pro」も利用可能。
また、Proユーザーに対してGmail、Google Calendar、Google Contactsとの連携が追加され、ChatGPTがそれらの情報をリアルタイムで活用可能となった。
8月13日:Google連携がPlusにも解禁
Proに続き、PlusプランのユーザーにもGoogleサービスとの連携機能が開放された。設定画面から有効化すれば、Gmailやカレンダーの予定をチャット内で自動参照できるようになる。
8月15日:GPT‑5の口調が「温かく親しみやすく」に変化
ユーザーからのフィードバックを受け、GPT‑5の標準パーソナリティがやや堅すぎるとの指摘を反映。新たに「Good question」や「Great start」などの自然なリアクションが加わり、全体としてより親しみやすい応答スタイルに調整された。
ただし過剰なお世辞(sycophancy)は避けるよう設計されており、温かさと誠実さを両立する会話体験が目指されている。
今後に向けて
2025年8月のアップデートは、GPT‑5を中心に据えつつも、ユーザーの声に応じた微調整が行われた点に大きな特徴がある。AIとの対話がより自然で多様な目的に応じて最適化されていく中、ChatGPTは「使いやすく」「信頼できる」ツールへと進化を続けている。今後も定期的な機能追加や調整が期待される。