GPT-5.2発表【2025年ChatGPTアプデ情報】
生成AIを手がけるOpenAIは、最新AIモデル「GPT-5.2」を公開版として発表しました。
X(旧Twitter)や公式発表によると、GPT-5.2はすでに全ユーザー向けに提供が始まっており、ChatGPTおよびAPIの両方で利用可能となっています。前世代のGPT-5.1から性能が大きく向上し、特にロングコンテキスト理解と高度な推論能力が注目されています。
【出典元】GPT-5.2 が登場
目次
- 1. GPT-5.2の概要
- 3つのモデルバリエーション
- ベンチマークで示された高い性能
- ロングコンテキスト理解が「別次元」に
- OpenAI研究者が語る進化の中身
- Sebastien Bubeck氏が語る「科学用モデルとしての到達点」
- 実用面での評価と注意点
- まとめ
- 2. 【11/23更新】GPT-5.1の特徴:より自然で温かみのある会話へ
- 2. 新しい会話スタイルのカスタマイズ
- 3. 開発者向けモデルも順次公開へ
- 4. GPT-5.1がもたらす変化
- 5. まとめ
- 3. 【8/15更新】2025年8月アップデート:GPT‑5登場
- 8月7日:GPT‑5が全プランに展開、旧モデルは廃止へ
- 8月8日:Freeユーザー向け画像生成が効率化
- 8月11日:Plus/Pro向けコネクタ拡充
- 8月12日:GPT‑5の処理モード切り替えとGoogle連携(Pro向け)
- 8月13日:Google連携がPlusにも解禁
- 8月15日:GPT‑5の口調が「温かく親しみやすく」に変化
GPT-5.2の概要
GPT-5.2は、OpenAIが「フロンティア推論モデル」と位置づける最新モデルです。単なる回答生成にとどまらず、長い文章を理解し、複雑なタスクを最後までやり切ることを重視して設計されています。
今回のリリースでは、段階的な限定公開ではなく、「全員向けに展開」と明言されており、利用のハードルが大きく下がった点も特徴です。
3つのモデルバリエーション
GPT-5.2は用途に応じて、次の3種類が用意されています。
- Instant
日常的な質問や軽い作業向け。高速な応答が特徴。 - Thinking
コーディング、資料作成、複雑な業務に対応する主力モデル。 - Pro
研究や高度なチャレンジ向けの最高性能モデル。
特に「Thinking」は、知識労働や推論タスクでの性能向上が強く打ち出されています。
ベンチマークで示された高い性能
X上で共有されている情報によると、GPT-5.2 Thinkingモデルは複数の評価テストで非常に高い結果を記録しています。
- 知識作業テストで、人間の専門家を70.9%の確率で上回る
- SWE-Bench Proで55.6%のスコア
- AIME 2025では100%の正答率
- ARC-AGI-1テストで86.2%の正答率
これらの数値から、GPT-5.2は数学、エンジニアリング、論理推論といった分野で、実務レベルの性能に近づいていることが分かります。
ロングコンテキスト理解が「別次元」に
今回のアップデートで特に話題になっているのが、ロングコンテキスト性能の大幅な改善です。Sam Altman氏がリツイートした投稿では、GPT-5.1と比べて「crazy(桁違い)」な進化だと表現されています。
長い論文、設計書、巨大なコードベースを入力しても、途中で文脈を失いにくくなり、最後まで一貫した回答ができる点は、研究や業務用途で大きな強みとなります。
OpenAI研究者が語る進化の中身
OpenAIの研究者であるYu Bai氏は、GPT-5.2について次のように説明しています。
「バージョン番号は小さな一歩だが、能力面では大きな飛躍」
特に強化された点として、以下が挙げられています。
- 全体的な知能の向上
- エージェント型コーディング能力
- プロフェッショナル用途への最適化
- ロングコンテキスト理解
- より深く考え続ける拡張思考
- 科学・理論研究での活用
研究用途では、他のツールと組み合わせて使うことも推奨されています。
Sebastien Bubeck氏が語る「科学用モデルとしての到達点」
OpenAIの研究者であり、元MicrosoftのAI担当副社長でもあるSebastien Bubeck氏は、GPT-5.2を「これまでで最高の科学用モデル」と評価しています。
同氏が示した主なベンチマーク結果は以下の通りです。
- GPQA:92.4%(大学院レベルの科学知識)
- Frontier Math:40%(高度数学問題)
- ARC-AGI-2:52.9%(汎用推論)
- CharXiv(ツール使用):89%
- HLE(ツール使用):45%
これらの結果は、GPT-5.2が単なる知識回答ではなく、科学論文の理解や高度な推論を伴う研究タスクに耐えうる水準に達していることを示しています。
実用面での評価と注意点
早期テスターからは、「1回の指示で3Dエンジンを構築できた」といった報告もあり、実用的な能力の高さが話題になっています。一方で、トークン価格はやや高めとされているが、処理効率は向上しており、今後さらに高速化の調整が行われる予定です。
まとめ
GPT-5.2は、単に「賢くなったAI」ではなく、「長く考え、仕事を完遂するAI」へと進化したモデルです。特に研究、専門職、複雑な知識労働の分野では、これまで以上に実用的な存在になりそうです。今後、現場でどのように使われていくのか注目が集まっています。
【11/23更新】GPT-5.1の特徴:より自然で温かみのある会話へ
GPT-5.1では Instant モデルの会話品質が大きく向上し、以前よりも親しみやすく自然な対話ができるようになりました。ユーザーの意図を読み取る力も高まり、細かなニュアンスを汲んだ返答がしやすくなっています。
Thinking モデルでは「質問の複雑さに応じて考える時間を変える」仕組みがさらに高度化しました。簡単な質問はより素早く、専門性が高い内容はじっくりと丁寧に処理します。
【出典元】GPT-5.1: A smarter, more conversational ChatGPT
2. 新しい会話スタイルのカスタマイズ
今回のアップデートの目玉として、ChatGPTが話す“雰囲気”をユーザーが細かく調節できるようになりました。設定画面では、トーンを視覚的に切り替えられる UI が追加されており、以下のようなプリセットが用意されています。
- Friendly(親しみやすい)
- Professional(落ち着いた専門調)
- Quirky(遊び心のあるスタイル)
文章の長さ、表現の柔らかさ、絵文字の量などもスライダーで調整できるため、使う場面に合わせて自分に合った会話スタイルを手軽につくれます。
3. 開発者向けモデルも順次公開へ
GPT-5.1 Instant は「gpt-5.1-chat-latest」、GPT-5.1 Thinking は「GPT-5.1」として API が公開される予定です。既存の GPT-5 モデルは、有料ユーザー向けに3か月間「legacyモデル」として選択できる状態で残されます。
提供開始は、Plus / Pro / Go / Business といった有料プランから始まり、続いて無料ユーザーにも利用範囲が広がる見込みです。
4. GPT-5.1がもたらす変化
会話の精度はもちろん、UIにおけるトーン調整の強化など「AIを自分好みにする」方向へ大きく進んだアップデートとなりました。日常の検索代わりの活用から、作業サポート、学習支援、専門相談まで、幅広い用途での利便性が高まっています。
5. まとめ
GPT-5.1は、InstantとThinkingの両モデルで会話性能が向上し、より自然で扱いやすいAIへと進化しました。
新しく加わった会話スタイルのカスタマイズ機能により、ユーザーは自分に合ったトーンでAIと話せるようになり、ChatGPTをより“自分仕様”に調整できるようになっています。
【8/15更新】2025年8月アップデート:GPT‑5登場
◆2025年8月アップデート一覧
| 日付 | アップデート内容 |
|---|---|
| 8月7日 | GPT‑5 全プラン展開、旧モデル廃止、パーソナリティ・カラー選択、Voice刷新 |
| 8月8日 | Free向け画像生成の効率改善 |
| 8月11日 | Plus/Pro 向け新コネクタ対応(Box、Notion など) |
| 8月12日 | GPT‑5モード選択/Googleコネクタ(Pro) |
| 8月13日 | Plusユーザー向けGoogle連携開始 |
| 8月15日 | GPT‑5の応答トーンを親しみやすく調整 |
【出典】https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
8月7日:GPT‑5が全プランに展開、旧モデルは廃止へ
GPT‑5がChatGPTの標準モデルとして、Free、Plus、Pro、Teamのすべてのプランで利用可能となった。これにより、旧モデル(GPT‑4o、GPT‑4.1、GPT‑4.5、o4-miniなど)は廃止され、過去のチャットも自動でGPT‑5系列に置き換えられる。
同日、ChatGPTには新たなパーソナリティ機能も導入され、ユーザーは「皮肉屋」「ロボット」「聞き上手」「オタク」など、4種のキャラクターから選べるように。さらにUIのアクセントカラー設定や、音声対話の刷新も実施。旧Voiceモードは今後30日以内に統合される。
8月8日:Freeユーザー向け画像生成が効率化
画像生成機能に小規模な改善が入り、Freeユーザーでもより効率よく画像が作成できるようになった。これにより、従来よりスムーズなビジュアル活用が期待される。
8月11日:Plus/Pro向けコネクタ拡充
Plusユーザーには Box、Canva、Dropbox、Notion など、Proユーザーには Microsoft Teams や GitHub など、多様なツールとの接続が可能に。これらのコネクタは、チャット内での検索や参照に活用できる。なお、EEA(欧州経済領域)、スイス、英国は対象外。
8月12日:GPT‑5の処理モード切り替えとGoogle連携(Pro向け)
GPT‑5は「Auto(自動)」「Fast(高速)」「Thinking(高精度)」という3つの処理モードから選べるようになった。ProおよびTeamプランでは、さらに精度を高めた「GPT‑5 Thinking Pro」も利用可能。
また、Proユーザーに対してGmail、Google Calendar、Google Contactsとの連携が追加され、ChatGPTがそれらの情報をリアルタイムで活用可能となった。
8月13日:Google連携がPlusにも解禁
Proに続き、PlusプランのユーザーにもGoogleサービスとの連携機能が開放された。設定画面から有効化すれば、Gmailやカレンダーの予定をチャット内で自動参照できるようになる。
8月15日:GPT‑5の口調が「温かく親しみやすく」に変化
ユーザーからのフィードバックを受け、GPT‑5の標準パーソナリティがやや堅すぎるとの指摘を反映。新たに「Good question」や「Great start」などの自然なリアクションが加わり、全体としてより親しみやすい応答スタイルに調整された。
ただし過剰なお世辞(sycophancy)は避けるよう設計されており、温かさと誠実さを両立する会話体験が目指されている。