SGシステム、AI音声認識・要約ツールを独自開発【コールセンター業務を30%効率化】へ

SGシステム、AI音声認識・要約ツールを独自開発【コールセンター業務を30%効率化】へ

【画像】Aibrary公式Pinterest

SGシステム株式会社は、通話内容を自動で文字起こしし要約まで行う「AI音声認識・要約ツール」を独自開発した。

2025年11月から関東支店で本格運用を開始しており、オペレーターの作業負担軽減と記録品質の向上を期待している。実証実験では月180時間の作業削減が確認されており、人手不足が深刻化するコールセンター業界で注目される取り組みとなりそうだ。

【出典元】独自開発のAI音声認識・要約ツールでDXを実現~コールセンターの作業時間を約30%削減へ~

AI音声認識・要約ツールを導入した背景

SGシステムは、佐川急便グループのシステム開発・運用だけでなく、コールセンター業務も幅広く担っている。
しかしこれまで、通話内容を記録する作業はオペレーターの負担が大きく、対応者によって記録の質に差が出やすいという課題があった。

既存ツールは導入ハードルが高い

一般的な音声要約ツールは大規模センター向けの高価格帯が中心で、中小規模の現場では導入の難しさが残っていた。
こうした状況から、同社は“導入しやすさ”と“使いやすさ”を両立した自社ツールの開発を選択した。

ツールの特徴と期待される効果

今回導入されたAIツールは、通話終了後すぐに要約を生成し、オペレーターが記録作成に費やす時間を大幅に削減できる点が特徴だ。

業務効率化と品質向上に寄与

・実証実験では、月約180時間の作業削減を確認
・本格導入後は、作業時間を約30%削減見込み
・記録品質のばらつきが減り、安定した対応が可能に

また、文章作成が得意ではないスタッフでも通話応対に専念できるため、働き手の幅を広げる効果も期待されている。

今後の展開と見込まれる影響

SGシステムは、まず関東支店での運用を開始したが、今後は沖縄コンタクトセンターやグループ各社へ展開していく計画だ。
さらに、外部企業への提供も視野に入れ、中小企業でも導入しやすいAIツールとして広げたい考えを示している。

コールセンター業界への波及も

人材不足や業務の属人化が課題となるコールセンター業界において、AIによる記録自動化は大きな変革となりうる。
今回の取り組みは、AI活用が現場レベルで進む重要な事例として注目されそうだ。

まとめ

SGシステムが独自開発したAI音声認識・要約ツールは、記録作成を自動化することで業務負担を軽減し、記録品質の向上にもつながる。今後はグループ内外への展開も予定されており、コールセンターにおけるAI活用をさらに加速させる可能性がある。

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