【教育現場で使う】NotebookLM活用術 授業準備から校務まで

【教育現場で使う】NotebookLM活用術|授業準備から校務まで

【画像】Aibrary公式Pinterestより

Googleが提供するAIノートツール「NotebookLM」は、教育現場でも大きな可能性を秘めています。授業準備、評価、校務、保護者対応など、教員が抱える多くの業務を効率化できるのです。
本記事では、NotebookLMを学校現場でどのように活用できるかを具体例とともに紹介します。日々の業務を「AIと分担」するヒントを見つけてください。

NotebookLMとは?
・Googleが開発したAIノートツールの概要
・ドキュメントや音声、PDFを読み込んで要約・整理できる機能
・ChatGPTなど他のAIとの違い(「ノートを軸に学習・生成」する点)

NotebookLMが教員業務にフィットする理由
・「情報を整理する」作業が多い職業である
・過去資料・会議メモ・教材が多く再利用できる
・教員間・生徒間のナレッジ共有が容易になる

教育現場でのNotebookLM活用案

以下の表では、教員の仕事を「どんな情報をストックし」「どのように変換できるのか」という視点でまとめています。

活用シーンストックする情報NotebookLMでの変換・活用例効果
授業準備教材PDF・論文・スライド要約・キーポイント抽出、授業スクリプト作成準備時間の短縮
授業後の振り返り授業録音・板書メモAIが授業要約と改善提案を生成授業改善の質を向上
学習支援生徒の質問ログ・課題回答Q&Aナレッジベースを作成質問対応を自動化
成績評価レポート・コメント・観察記録NotebookLMが要点整理・フィードバック文案生成個別対応を効率化
校務会議議事録・職員会メモ決定事項・ToDoリスト自動抽出校務の見える化
保護者対応保護者会議メモ・連絡文テンプレート通知文・お知らせの自動生成文書作成の省力化
教員研修研修資料・研究ノートNotebookLMが要約・テーマ整理学びの共有を促進
生徒指導面談メモ・行動観察記録成長傾向・支援方針をAIが抽出チーム共有が容易に
学級運営行事記録・活動報告クラス通信やSNS投稿草稿を生成保護者・生徒への情報発信を効率化
教材再利用過去授業の資料・動画新年度用の再構成資料を生成教材資産を最大活用

では、それぞれもう少しみていきましょう。

①授業準備の効率化

教材や論文の要約

NotebookLMに教材PDFや研究資料を読み込ませ、要点を自動でまとめる。
→ スライド・ワークシート・授業台本づくりがスピーディに。

授業構成の自動提案

複数の教材を参照し、NotebookLMが授業の流れや問いかけ例を生成。
→ 「導入・展開・まとめ」構成をAIが下書き。

②学習支援と生徒フォロー

Q&Aノートで質問対応を自動化

生徒の質問や過去の回答をまとめてNotebookLMに。
→ よくある質問への回答を即座に引き出せるAIノートに。

フィードバック自動生成

レポートや自由記述を読み込み、NotebookLMが改善点や励ましコメントを提案。

③校務の効率化

会議メモ・職員会議の整理

録音やメモをアップロードすれば、「決定事項」「ToDo」「次回議題」を自動抽出。

学級通信や保護者文書の作成支援

過去の通信文を学習させ、NotebookLMが「今月のクラスだより」草稿を自動生成。

④教育研究・研修にも活用

・研究会議事録をまとめてNotebookLMで要約
・テーマ別の意見整理や資料リンクの自動作成
→ 教育実践研究や校内研修の報告書作成に役立つ

⑤生徒指導・記録管理の活用例

・個別面談記録をNotebookLMにまとめ、AIが「支援方針」や「成長傾向」を可視化
・共有用の報告書に変換してチームで対応

NotebookLM導入4つのコツ

① まずは“業務の中のひとつ”から始める

NotebookLMをいきなり授業全体に導入しようとすると負担が大きく感じます。最初は「授業準備の資料まとめ」や「会議メモ整理」など、毎週繰り返す作業から試すのがコツです。成果が見えると、他の業務にも自然に広げられます。

② AIを「代行者」ではなく「相棒」と考える

NotebookLMは教師の代わりに判断するAIではなく、情報を整理してくれるアシスタントです。
「どう要約してほしいか」「何を抽出したいか」を伝えることで、精度はどんどん上がります。
AIと“共作する感覚”を持つと、導入がぐっと楽になります。

③ まずは自分専用の“教員ノート”を作る

NotebookLMはノート単位で学習する仕組みなので、「1ノート=1テーマ(授業、研究、学年会)」で整理しておくと使いやすいです。最初は自分だけのメモ・資料をまとめる“マイノート”から始めましょう。

④ 個人情報・機密情報は分けて扱う

教育現場では、プライバシー保護が最も大切です。生徒名・成績などを含む資料はアップロードせず、匿名化した教材・要約・抜粋を使うようにしましょう。AIに任せる範囲をあらかじめ決めておくと安心です。

⑤ 学校全体で共有する文化を作る

NotebookLMは「情報を共有し、再利用する」ほど力を発揮します。学年会・研究会で共通ノートを作り、授業案や教材をストックすれば、学校全体の知識が資産化します。個人の効率化から、チームの働き方改革へと広げていけます。

まとめ

NotebookLMは、教員の「情報整理」をAIが代わりに担うツールです。授業準備、校務、評価、研究まで、活用次第で時間を大幅に短縮できます。AIと共に働くことで、教員が「人にしかできない教育」に集中できる環境を整えましょう。

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