マイクロソフト、教育AI新機能を発表【2025秋より】

教育現場に向けたマイクロソフトの最新アップデートが発表されました。AIを活用した学習支援や教員向け機能が強化され、2025年秋以降に順次展開されます。学生から教員まで幅広く活用できる新機能が加わり、AIを活用した教育の可能性がさらに広がります。
◆この記事のポイント
・学生向けAI活用の拡大:13歳以上の学生が安全に利用できる「Copilot Chat」を提供開始。
・教員の授業支援強化:AIがレッスンプランやフィードバックを提案し、教育基準とも連携。
・学習体験の進化:AIが自動生成するフラッシュカードやクイズ、OneNoteの機能拡張で学習環境を改善。
学生向け:Copilot Chatが13歳以上で利用可能に
マイクロソフトは、13〜17歳の学生向けに安全なAIチャット「Copilot Chat」の提供を開始します。これにより、中高生も安心して学習や調べ物にAIを活用できるようになります。提供開始は2025年7月下旬の予定です。
教員向け:レッスンプランやフィードバックをAIが支援
レッスンプラン生成
AIが授業の目標や基準に沿ったレッスンプランを自動生成。クイズや評価基準(ルーブリック)も作成可能で、教員は短時間で授業準備を進められます。
フィードバック提案
課題や作文に対し、AIが教員にフィードバック案を提示。最終的な編集や調整は教員が行うため、効率化と質の両立が可能です。この機能はすでに一般提供が始まっています。
教育基準との連携
36カ国以上の教育基準と連携し、各国の学習要件に合わせた教材作成を支援します。
学習者向け:AIで自動生成する学習アクティビティ
「Learning Activities」では、フラッシュカードやクイズをAIが自動生成。問題形式やヒントの設定も柔軟に行えるほか、将来的には学習者自身がAIを使って独自の教材を作れるようになる予定です。秋には独立したWebアプリも公開予定です。
OneNote EDUの進化
教育現場で利用されるOneNoteにも新機能が追加されます。
- Class Notebook ツールバーが標準搭載され、アドイン不要に。
- セル結合など表編集機能の強化。
- 「テキストのみ貼り付け」が可能になり、整理しやすさが向上。
- LMS(学習管理システム)との連携も拡張され、Microsoft 365の他ツールと一体的に利用できます。
まとめ
今回のアップデートにより、マイクロソフトは教育分野でのAI活用をさらに加速させます。生徒にとっては学習の幅が広がり、教員にとっては授業準備やフィードバックの負担が軽減。2025年秋から本格展開が始まるこれらの新機能は、学校現場におけるAI活用を一段と身近なものにしていくでしょう。