ChatGPTで誰でもデータ分析 専門知識なしでの使い方【OpenAIアカデミー】

ChatGPTで誰でもデータ分析 専門知識なしでの使い方【OpenAIアカデミー】

【画像】Aibrary公式Pinterestより

企業のデータ活用がますます進むなか、OpenAIアカデミーでは「ChatGPT for data analysis(データ分析機能)」として、ChatGPTを使ったデータ分析のやり方を提供しています。

ChatGPTはアップロードされたCSVやExcelなどのファイルを自動で読み取り、データの整理や結合、グラフ作成、傾向分析までを自動化。ユーザーは「このデータを説明して」「月別売上を棒グラフで見せて」といったシンプルな指示を送るだけで、AIがPythonコードを生成・実行して結果を示してくれます。

◆ChatGPTを使ったデータ分析のすすめ

  • 専門知識なしでデータ分析が可能
  • CSVやExcelをアップロードしてすぐ解析
  • AIがPythonコードを自動生成・実行
  • グラフ作成や傾向分析を自然言語で指示
  • マーケティングや営業など幅広い職種に対応

【出典元】https://academy.openai.com/home/clubs/work-users-ynjqu/resources/data-analysis

自然言語で「データに聞く」時代へ

この機能の最大の特徴は、データ分析を“会話”のように進められることです。
ChatGPTは、データを読み取るだけでなく、トレンドや異常値を見つけ出し、「この期間で売上が急増しています」「地域別の違いを見てみますか?」といった提案も行います。

さらに、視覚化も容易で、折れ線グラフや円グラフなどのチャートを自動生成。分析の過程をその場で確認できるため、上司への報告資料づくりもスムーズになります。

【公式から引用】職種別のユースケース

OpenAIは、職種別のユースケースも紹介しています。

職種活用例サンプルプロンプト
マーケティングキャンペーン成果の分析、セグメント傾向の把握、A/Bテストの要約、チャネル別貢献度の分析メールキャンペーンの開封率を時系列で比較して
プロダクト機能利用状況の分析、ユーザーフィードバックのクラスタリング、バグ発生頻度の追跡、実験結果の分析プロダクト領域ごとの上位10件の報告バグを表示して
ファイナンス予算差異分析、感度分析、照合業務の自動化、ポートフォリオの追跡売上予測に基づく感度分析を実行して
セールスリードスコアリング、パイプライン予測、商談成否傾向分析、地域別業績分析パイプラインに基づいて次四半期の売上を予測して
エンジニアリングシステム指標レビュー、エラーログパターン検出、デプロイ傾向分析日別のサーバーエラーレートを分析して
人事(HR)人員数の追跡、離職率分析、多様性指標の確認、従業員サーベイの洞察抽出部署別・四半期別の離職率をグラフ化して
ITインシデントパターンの追跡、ライセンス利用状況の確認、ヘルプデスクセッションの分類カテゴリ別にヘルプデスケットを要約して

【引用元】https://academy.openai.com/home/clubs/work-users-ynjqu/resources/data-analysis

このように、日常業務の中で誰もがAIを使ってデータを活用できる環境が整いつつあります。

データ専門家の業務も効率化

従来、社内のデータ分析はデータサイエンティストやアナリストに依存する傾向が強くありました。しかしChatGPTの導入により、一般社員が自力で一次分析を行い、専門家はより高度な分析や戦略立案に集中できるようになります。
特に「reasoning model(推論モデル)」を活用することで、AIが自主的に深掘り質問や新しい視点を提示するケースもあるそうです。

利用時の注意点

OpenAIは、「重要な数値や結論は必ず自分で検証を」とも呼びかけています。ChatGPTが生成するコードや結果には誤りが含まれる可能性があるため、最終的な意思決定は人間が行う必要があります。
完全自動化が求められる場面では、ChatGPTの対話機能ではなくOpenAI APIを使うことも推奨されています。

AIが広げる「データ民主化」の可能性

ChatGPTのデータ分析機能は、単なる自動化ツールにとどまりません。データを扱うスキルを持たない社員でも、自分の手で情報を読み解き、洞察を導き出せる――まさに「データ民主化」の一歩です。企業の意思決定がより速く、より的確になる未来が、すぐそこまで来ています。

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