Affinityが完全無料化。Canva傘下で3製品を統合、新アプリとして再始動
グラフィック制作ソフトとして人気の「Affinity」シリーズが、ついに完全無料化を発表しました。
これまで別々に提供されていた「Designer(デザイン)」「Photo(写真編集)」「Publisher(レイアウト)」の3つのアプリが統合され、1本の新しい「Affinity」アプリとして生まれ変わりました。
WindowsとMac向けにすでに配信が開始されており、iPad版も今後登場予定です。
1本にまとまった新「Affinity」
新しいAffinityは、これまで個別で販売されていた3つのツールを1つにまとめた統合版です。
デザイン制作、写真加工、レイアウト編集といった作業を、アプリを切り替えることなく1つの画面で行えるようになりました。
さらに、ファイル形式も統一され、旧バージョンで作ったデータもそのまま読み込むことができます。
料金は0円。サブスク不要の永久無料ツールへ
大きな話題を呼んでいるのが、今回の「完全無料化」です。
従来は買い切り制で1本あたり9,000円前後だったAffinityですが、今後は誰でも無料でダウンロード・利用可能になります。
サブスクリプション契約も不要で、基本的な編集・デザイン機能はすべて開放されています。
また、今後のアップデートも無料で提供される予定で、長期的に使い続けられる環境が整いつつあります。
AI機能はCanva連携で提供
Affinityを開発するSerif社は、現在グラフィックツール大手「Canva(キャンバ)」の傘下にあります。
そのため、新バージョンではCanvaアカウントを使ってログインする仕組みが導入されました。
生成AIによる画像生成、背景除去、塗りつぶしといった高度な機能は、Canvaの有料プラン利用者向けに提供される予定です。
つまり、基本部分は無料で十分に使えるものの、AIツールを活用したい場合はCanvaのプレミアム機能と連携して使う形になります。
旧ユーザーのデータもそのまま利用可能
過去にAffinity DesignerやPhoto、Publisherを購入したユーザーも安心です。
新しいAffinityアプリでは、これら旧バージョンのファイルをそのまま開くことができる互換性が確保されています。
これにより、これまでの制作データを引き継ぎながら、新しい無料版環境にスムーズに移行できます。
クリエイターへのインパクト
Affinityの無料化は、個人クリエイターや学生、スタートアップにとって大きなチャンスです。
これまで高価なAdobeソフトに依存していた層にとって、「買わなくても使えるプロ仕様ツール」が手に入ることになります。
一方で、AI機能や商用サポート面ではCanvaとの統合がどう進むかが今後の焦点となりそうです。
まとめ
Affinityは今回の統合・無料化によって、クリエイティブツールの新たなスタンダードを狙う大きな一歩を踏み出しました。
無料でここまでの機能を使えるソフトは珍しく、デザイン初心者からプロまで、幅広いユーザーにとって魅力的な選択肢となりそうです。今後のアップデートやiPad版の登場にも注目です。