AI要約で検索完結、6割超が実施

AI要約で検索完結、6割超が実施

【画像】Aibrary公式Pinterest

検索エンジンの仕組みが変わり、AIが検索結果を即座にまとめる「AI要約」の表示が一般的になりました。
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査結果によると、このAI要約の普及により、元のサイトを訪れずに検索を終える「ゼロクリック検索」が急速に浸透しています。

本記事では、ユーザーがどのようにAI要約を活用し、それによって情報収集のスタイルがどう変化したのか、具体的な数値データをもとに解説します。

この記事のポイント

  • 64%がAI要約で満足:サイトを開かない「ゼロクリック検索」が主流となった。
  • 女性・シニアの依存が顕著:若年男性はAIとサイト閲覧を賢く使い分けている。
  • 効率重視派ほどAIを盲信:結論のみを求める層は一次情報の確認を省く傾向が強い。

出典元:6割超がAI要約で検索完結(2026年2月5日)

6割以上がAI要約で「検索を終える」現状

検索サイトでAIが生成した回答を見るだけで満足し、リンク先をクリックしなくなる傾向は、すでに多数派となっています。調査ではAI要約が表示された際にリンク先を見に行くのをやめる頻度について、驚くべき結果が出ています。

AI要約による検索行動の停止頻度(全体)

停止する頻度割合
高い頻度(7割〜9割以上)でやめる29%
時々(4〜6割程度)やめる35%
合計(要約のみで済ませる層)64%

全体の6割を超えるユーザーが、日常的にAI要約を情報の決定打として活用しており、一次情報のサイトへ遷移する機会が大幅に減少していることがわかります。

世代・性別で異なる「AI要約への依存度」

AI要約だけで検索を済ませる割合は、性別や年代によって明確な差があります。特に女性層において、AIのまとめ機能を積極的に活用する傾向が見られます。

属性別:7割以上の確率で「要約だけで調べるのをやめる」人の割合

  • 女性 50〜70代:41%
  • 女性 10〜20代:38%
  • 男性 50〜70代:27%
  • 男性 30〜40代:26%
  • 女性 30〜40代:24%
  • 男性 10〜20代:19%

若年男性層は「高い頻度でやめる」人は 19%と少ないですが、「時々やめる」という回答が47%と全属性で最も高く、内容に応じてAI要約とサイト閲覧を賢く使い分けているのが特徴です。
一方で、シニア女性や若年女性は、AIが提示した結論をそのまま受け入れる効率的なスタイルを好む傾向にあります。

「確認もAI任せ」でさらに加速するゼロクリック

AIが作った文章を人間が確認すべきか、それともAI自身に任せてよいかという意識の差が、検索行動にも大きな影響を与えています。

チェック作業の意識と検索停止行動の相関(7割以上やめる人の割合)

  1. 確認もAIに任せてよい派:39%
  2. どちらでもない:27%
  3. 人間が確認すべき派:22%

「AIの確認はAIで十分」と考える層は、そうでない層に比べて約1.8倍も「リンクをクリックせずに検索を終える」頻度が高くなっています。AIへの信頼度が高いほど情報の深掘りをせず、要約だけで完結させる傾向が強まります。

「答えだけ知りたい」価値観が生むAI要約への依存

情報の背景やプロセス(なぜそうなるか)を重視するか、それとも結論(答え)だけを重視するかという個人の価値観も、AI要約の利用スタイルを決定づけています。

価値観による検索行動の劇的な違い

「問題の答えがなぜそうなるか理解するより、単純に答えだけ知っている方がよい」と考える層の行動を分析すると、以下の結果となりました。

  • 答え重視派(効率派):
    • 約50%が高い頻度でリンクをクリックせずに検索を終了。
    • 「ほとんどやめない(1割以下)」という人はわずか3%
  • 過程重視派(理解派):
    • 高い頻度で検索を終える人は21%に留まる。
    • 約30%が「リンクをクリックせずに調べるのをやめることは、ほとんどない」と回答。

効率を最優先し、答えだけを求めるユーザーにとって、AI要約は理想的なツールとして機能しており、深い情報探索を代替する存在になっています。

AI要約活用時代の情報リテラシー

今回の調査結果から、2026年の私たちは「検索してサイトを読む」時代から「AIの要約を確認する」時代へと移行したことが確認されました。
AI要約は、膨大な情報から必要なエッセンスを抜き出す時間を圧倒的に短縮してくれます。
しかし、効率を求めて「答え」だけに飛びつく層が増える一方で、あえてリンク先へ飛んで「プロセス」や「根拠」を確認する層との間で、情報の受け取り方に大きな格差が生まれつつあります。
AIのまとめ機能を賢く使いこなしつつ、重要な局面では一次情報に触れるという、バランスの良い活用が求められています。

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